スリランカ体験旅行を振り返って 5

 世界遺産のシギリヤロックの後は、ビレッジサファリで農村の様子を見学します。前日までは大都市コロンボでの生活でしたので、シギリヤ近郊の様子は変化があって興味深いです。水牛の引く車に乗り、湖を船で渡り、農村の中に到着。ココナッツの割り方やそれを使った料理の作り方を教えてもらい、様々な種類の料理を楽しみました。辛さは調整してもらったようなので、前日のフードコートで私が食べたスリランカ現地仕様の料理ほどには辛くありませんでした。のどかなスリランカの農村での時間でした。

 そして、夕方には、ミンネリア国立公園内をジープに乗って進み、たくさんの野生のゾウに出会いました。実際に訪れるまでは、本当に野生のゾウを見ることができるのかと心配していました。家庭で飼っているペットではないので、当然気まぐれでしょうし、人間のことが大嫌いかもしれませんし、何台ものジープがやってきたら、逃げていくかもしれませんし。実際、最初のゾウに出くわすまでに結構時間がかかり、それも森の中に数頭いるだけでした。しかし、森を抜けて広大な平原に出たとたんに、この景色です。一番近くにいたゾウは30頭以上の群れで、生徒たちは大喜び、いや正確には私たち教員の方がひょっとしたら喜び、興奮していたかもしれません。野生のゾウに出会えるなんて、私の60年の人生の中でも初めての経験です。しかも、この大平原。仮にゾウがいなくても、ここでのんびり時間を過ごすことの貴重さを感じていましたが、平原を横切って吹く風の音や、ゾウがリズミカルに長い鼻を使って草をむしり取って口に運ぶ音とその様子は、旅の疲れを完全に忘れさせてくれるぐらい、私の脳に深く記憶されました。静止画だけではなかなかお伝えしにくいので、残念ですが、できたら動画をFacbookかInstagramに投稿してみようと思います。

 少し平原の奥に入ったところに、牙のあるゾウを2頭見つけました。スリランカでは、牙のあるゾウはオスの中でも7%ほどしかいないそうで、「タスカー」と呼ばれ、神聖視されていると聞きました。写真には、手前に1頭、奥に1頭、タスカーが写っていますね。この2頭との遭遇も、私たちにはとても幸運な出来事でした。