がん教育、ゲスト・ティーチャーをお迎えして

 私中高連の校長会に参加すると、私学課からのご指導の中で、学校でぜひ「がん教育」の時間を取ってほしいとのお話があります。毎年、それを聞いていながら、なかなか実施できていなかったのですが、今回、学校医先生のご紹介で、大阪医科薬科大学病院の先生をお招きして、高校1年生の生徒を対象に、「がん教育」の授業を行いました。

 最初の時間は体育館に集まって講演を聞き、次の時間は各教室に戻って、オンラインでつないで生徒からの質問に先生が答えていただくという形をとりました。がん教育といっても、生徒にはちょっと縁遠い世界だと感じてしまって、貴重な先生のお話に耳を傾ける生徒がどれだけいるのか、と正直少し心配だったのですが、先生のテーマ設定がよかったのです。「HPV(ヒトパビローマウイルス)とがんを予防できるワクチンについて」。なるほど、子宮頸がんについては、ワクチンを打つかどうかで迷う女子生徒もいるし、ウイルス感染によりがんになることを考えると、男子生徒も他人事ではありません。生徒から集まった質問はかなりの数にのぼり、講師の先生も熱心に答えていただきました。ウイルスについては、新型コロナウイルスで苦しんだ私たちですので、ウイルス感染に対処するには、自分も当事者であることを意識しなければ、蔓延を防ぐことができないということを学んだはずです。ウイルス感染とがんに関する教育を一緒にできたことには大きな意義があったと考えます。生徒向けにスライドの資料を準備していただき、質問に答えていただいた先生に感謝したいと思います。ありがとうご合いました。