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【高3創造】政治経済「続・アラジンってほんとにハッピーエンドでいい?」

高3創造コース政治経済

 前回(4月16日配信)の授業では、国王が法律を勝手に変えたことに対する疑問から「アラジン」の続きを考えました。

 本日は各自考えてきたアラジンの続きの内容の共有からスタート!

 各々が社会科の知識を踏まえながら様々な方向性の物語を創造していました。
 それぞれがアイデアに富んだ物語でしたが、その多くに共通して「アラジンの世界で現体制(絶対王政)に対する反発が起きて、自由な世界を市民が手にする」ことが描かれていました。

 つまり、ピューリタン革命や名誉革命、アメリカ独立戦争、フランス革命という事実的な知識から、
「権力者が課税権や逮捕拘禁権を濫用することで、市民が自由権を求めて革命を起こす。」という概念的知識(ルール)を見出し、それを応用してアラジンの続きを創造することができているということです。

 しかし、それで終わらせないのがこの政治経済の授業。

「それで自由権を得たのは誰?」

 「市民のなかでも革命によって自由権を手にしたのはブルジョワジー(お金持ち集団)であり、プロレタリアート(労働者階級)はそうでなかったのでは?」という視点からラッダイト運動やチャーチスト運動など新しい事実的知識を得ていきます。

 「じゃあ、市民革命で自由権を得ただけではまだハッピーエンドじゃないやん、、、。」


 そこで改めて、新たに獲得した事実的知識から「自由権を得ても●●な条件下では、~が起きる。」という新しい概念をつくりあげます。


 そのうえで、アラジンの続きをグループで創造!

 参政権や社会権を物語のなかでどのように加味させるのか。また、各グループで「この時代・この地域の人々の平均年齢はどれくらいだろう?」、「ハッピーエンドって誰にとってのハッピーエンドなんだろう?」など自分たちで新たな問いを立てて、その内容を物語に入れ込んでいました。

 一方的に知識を伝達せず、自分たちで知識を獲得して、概念を作り上げ、応用して物語をつくる。
 高度な要求にも知的好奇心をもって創造力を発揮して取り組んでいました!
 梶