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相手を尊重し、肯定すれば、
素直に意見を取り入れられる。
私が追手門に進学するきっかけになったのは家族です。母の出身校だったのと、兄もこの学校を受験していました。また説明会に参加したときに、探究の説明を受けて「なにか好きなことができるかもしれない」という気持ちになれたことも関係していると思います。そんな私にとって勉強をするモチベーションはたったひとつ。それは「役に立つ」と思えるかどうかということです。例えば政治経済や家庭科などは、とても前向きな気持ちで受けることができます。なぜなら生活に直接的に役立つ内容が得られるから。一方で、数学などは苦手です。どうしても「こんな公式は生活の中で使わないだろう」と思ってしまいます。さらに私は地頭が良いわけではないので、授業を受けるだけでは、内容を覚えることができません。そこで日頃から心がけているのは、無理に「勉強するぞ!」という気持ちをつくり出すのではなく、むしろ「楽しもう」と思うようにすること。そうすることで興味のあることには、少なからず前のめりに取り組める気がします。
さまざまな教科がある中で、探究だけは内容も雰囲気も少し特殊だと思います。作品づくりを通して自分を知り、それをカタチにすることで他者に伝え、意見をもらう。この一連の中で「自分の考え方が、他の人の意見によって壊される」感覚を覚えることがあります。「壊される」というと否定的な意味に捉えられがちですが、そうではありません。他者の意見には私にない視点が含まれていることが多く「そんな考え方もあるのか!」という発見につながります。この考える/意見交換をする/いったん壊される/発見するという過程にこそ、他の授業にはない面白さがあるんです。これを味わえるのは、探究の時間では相手を尊重して肯定するというルールがあるからだと思います。その前提の上で、誰も嫌な気持ちになることなく、素直に相手の意見を取り入れることができるんですよね。
相手を尊重して肯定する。
その前提の上で、素直に相手の意見を
取り入れることができる。
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どんなことでも知りたい。
だから他人の意見に興味津々!
私は時間があればすぐにスマホを手にとって、いろんなジャンルの記事を読んでいます。見ているサイトはその時々によってバラバラ。昔から「どんなことでも知りたい」という欲求があって、特定の分野に興味があるわけではありません。それに記事そのものよりも、それに対する一般ユーザーのコメントを読むのが大好き(笑)。自分の意見を持つのが苦手ということもあってか、オンライン以外の場所でも他人の言葉にはいつも考え方の幅を広げてもらっています。例えば以前の探究の授業で「この絵は何を訴えているでしょうか?」というテーマで意見を出し合う時間がありました。正直に言って、私はその絵から何も感じ取れなかったんです。でもクラスメートからは感じたことや意見がどんどん出てくるので、その度に「なるほどね!」と感心するばかり。それを聞いているだけでとても楽しめましたね。
追手門では1年生の頃から進路について考える機会があります。私は大学への進学を希望しましたが、それは仮の選択でしかありません。というのも、まだ将来的に叶えたい夢や就きたい職業が見つかっていないからです。もしそういう将来像があるとしたら、大学で学ぶべきことがもっと明確になっていると思うし、専門職を目指すなら大学ではなく専門学校に進むという道もありますよね。だから現状では「とりあえず大学に行く」としているだけ。もともと優柔不断で、何かを決めるときも悩みまくる性格なんです。ずっとそんな自分が嫌だったけれど、今はそれも私だから仕方ないのかなって思えるようになりました(笑)。だから私が私に言えることがあるとすれば「とにかく将来について考えつづけてね」ということです。それを続けていれば、きっと何かが見つかると信じています!