Theme1
信用されるために、信用する。
自分の人生の主役を生きるために。
僕がこの学校への入学を決めたのは演劇部があったから。中学3年の文化祭ではじめて演技をした時に、まわりの人たちに褒められたのが嬉しくて、そこから演劇という世界に興味を持ちました。入部して衝撃を受けたことがあります。それは『自分たちで演劇をつくっていく』ということ。それまで演劇というのは、決められた台本やセリフ、配役に従って演じていくものだと思っていました。でも追手門の演劇部は違います。台本やキャスト、照明や音響といった裏方の仕事まで、決めるのも、やるのもすべて自分たち。はじめは驚きましたが、今は全員の力を合わせて舞台をつくりあげていく楽しさとおもしろさを感じていて、むしろそれこそが演劇の醍醐味だと感じるようになりましたね。
演技をする中でふと感じたことがあります。それは「僕の人生の主役は、僕である」ということ。そしてその上で「僕はどんな主役を演じられているのか」ということです。どんな役だって演じようと思えば可能なのが、自分の人生です。だからこそ自分の軸を曲げることなく、芯のある主役でありたいと感じていますね。そんな僕がいちばん大切にしているのは「信用」です。まわりの人から信用されたいと思うなら、まず自分がまわりの人を信じないといけません。そうすればいつか、他の人が自分のことを信じてくれる日がくると思っています。そのためにも自分自身をどこまでも信じられる人でありつづけたいです。大人になっても、この思いを変わらずに持っていたいですね。
人生の主役は自分。
軸を曲げることなく、
芯のある主役でありたい
Theme2
安心〜喪失が目標のきっかけ。
明確になった夢の実現に向かって。
探究の授業で印象に残っているのは『追手門コレクション』というプロジェクトです。これは学校版のパリコレのようなもの。4人でチームをつくり、ひとつのファッションアイテムを考え出して、実際にカタチにしていきました。その中でメンバーそれぞれの個性や大切にしているもの、好きなものなどを詰め込んでいく過程がおもしろかったですね。探究の授業でたくさんのプロジェクトを進めるうちに、「思いつき」が大切だと感じるようになりました。もちろん時間をかけてアイデアを練りあげていくことも大切ですが、それよりも突発的に出てきたものの方が、本当の自分の思考に近いと思います。その感覚を得られたのは、僕にとってとても有意義なことでしたね。
僕の将来の夢は栄養管理士になること。きっかけは、物心がついた時にはすでに寝たきりになっていた祖母にあります。僕はそのおばあちゃんとあまり会話をしたことがないままでした。でも小学5年生の時に母と3人ではじめて話らしい話ができ、とても安心した記憶があります。しかし結果的に、それが最初で最後の会話となってしまいました。おばあちゃんが亡くなった後に訪れたのが「もっと話しておけばよかった」「もっと会いに行けばよかった」という激しい後悔と、安心するということは、とても怖いものだという考え。おそらく安心をしてしまうと、その代わりに何かを失うような気がしていたんだと思います。その経験から、自分が安心するのは怖いけど、その代わりに誰かに安心を与えるような職業に就きたいと考えるようになり、管理栄養士を目指しはじめました。最近は「食を通じて、たくさんの人が笑顔で、健やかに過ごせるお手伝いがしたい」という思いで、『食生活アドバイザー』という資格の勉強もしています。いま狙っているのは、正直、現在の成績では合格は難しいレベルの大学。でも目指すべきものが明確にあるからこそ、勉強にも力を入れられます。たくさんの人に『安心』を届けるために、夢を実現したいですね。