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誰かの助けになるかもしれない。
だから発信をつづける。
私は中学時代の友人と2人で、音楽活動をしています。ただ歌うわけでも、楽器を演奏するわけでもありません。ボーカルの歌を収録して、編集ソフトで加工した動画をSNSで拡散するのが私の役目です。はじめてその子の歌を聴いたとき、あまりの上手さにびっくりしました。そしてそれ以上に、元気をもらうことができたんです。だからその歌声がもっと多くの人に届けば、きっと誰かの助けになると思って続けています。正直に言うと、始めたきっかけは“ノリ”(笑)。でもSNS上でリアクションをもらえるようになってくると、よりこだわったものを発信したいと思うようになりました。今ではマイクなどの機材を揃えて、さらにクオリティを上げられるように試行錯誤しているところです。
そもそも私が幅広く音楽を聴くようになったのは、小学校6年生のときから。それまで私の世界は1つだけだけでした。つまり自分に見えているものがすべてだと思っていたんです。でもあるとき「一つひとつの楽曲には、つくり手が持つそれぞれの世界観がある」ということに気づきました。私が知らなかった世界には、さまざまな考えをもった人がいるし、経験したことのない出来事が起こります。もちろんこれは音楽に限ったことではありません。例えばニュースにはリアルな「社会」があるし、小説には「作者の頭の中」がある。世の中には無数の世界が存在しているんですよね。そういった多くの情報や作品にふれることで、自分自身の視野も広がったし、他人に対しても柔軟な考え方ができるようになったと思います。
私の知らない無数の世界。
さまざまな考えや出来事が、
自分の視野を広げてくれる。
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想像していなかった意見から、
新たな自分を発見できる。
音楽活動がそうであるように、私は「支えること」に価値を感じます。なぜなら私自身、これまで音楽や小説に何度も助けられてきたという経験があるから。そして作者の創作活動をサポートし、世の中に広めてくれた方々がいなければ、私がその作品を知ることも、救われることもなかったわけです。だから、作者はもちろんながら、そういう人たちにも感謝しているんです。そこで探究の授業では、そんな思いを動画で表現してみました。具体的には、世間的にあまり知られていない本に、オリジナルのブックカバーをつけて広めていくというストーリーです。その動画をみんなに見てもらい、自由に解釈して意見をもらうことで、新しい自分を発見することができました。
追手門は先生も生徒も、みんながとてもフレンドリー。学校って、だいたい仲のいい人たちだけで固まって「話せる人と話す」のが普通ですよね? 私も以前はそうだったのですが、ここでは「話したい人と話す」ことができます。半分以上の授業で、グループ学習が取り入れられているからかもしれませんね。そういう環境のおかげもあり、すぐに質問や相談ができるので、勉強はとてもはかどります。また担任の先生が「勉強と同じくらい、全力で趣味や部活、遊びにも取り組んで!」と言ってくれるんです。だから学業はもちろんですが、自分の好きだと思えることに積極的に挑戦できるようになりましたね!