Theme1
自分が感じた楽しさと、
魔法の言葉で拓く未来。
僕は小学校の頃から、英語の先生になるという夢を持っています。保育園に通っていた頃に英会話を習い始めて、英語でコミュニケーションを取る楽しさを知りました。日本語と比べて、1つの単語にいくつもの意味が含まれているのが魅力のひとつ。映画の字幕を見ても、直訳の意味とはまったく違いますよね。またスピーディーな掛け合いや、おしゃれな言い回しといった面白さも生徒たちに伝えられる先生になれればと思っています。
教師を志したのは、小学6年生のときに担任の先生から教えてもらったある魔法の言葉がきっかけです。その授業は1つの問題を生徒全員が協力して解いていく方式だったのですが、常々「みんな分かる?」という声がけを積極的にしなさいと言われていました。自分だけではなく、みんながちゃんと理解しているかを確認しながら進めるということを大切にしていたんだと思います。意見を伝えたり、聴いたり、誤解や間違いがないかを互いに確認し合う中で「人に何かを教えることが好き」ということに気がつきましたね。
僕が普段から実践しているのは、物事をできるだけ俯瞰して把握するということ。たとえばグループでの活動であれば、自分が担当する作業に集中するだけではなく、全体の状況を捉えるように心がけています。そうすると、他の人が気づけないミスを見つけられたり、次に起こるであろうことを予測できたりするんです。より視野を広く持ち、1歩引いたところから観察して周りを見渡せば、実はさまざまなことが起きているのがよく分かります。そしてそこにある情報を整理すれば、問題の解決策や、現状のやり方よりも良い方法が見つかることが多々あるんです。それを繰り返すうちに、予測の精度も上がっていきました。この姿勢は、授業や部活、日常生活の中でも活用できると思いますよ。
物事をできるだけ俯瞰して把握。
1歩引いたところから周りを見渡せば
より良い方法が見つかることがある。
Theme2
良いと思ったことは取り入れる。
その繰り返しが、自分の力に。
小学校3年生からクラブチームに所属してミニバスケットボールをはじめました。そのチームの方針は、とにかく選手自らが考え、自主的に行動するというもの。だから僕も行動力には自信があります。特にそれは、他人の言動や本、映画、今ではYouTubeなどを観て「良いな」と思うことを、積極的に取り入れるようにする習慣から育まれました。最初はただ真似をするだけなのですが、それ実際に行動に移したり、発言してみたりし続けることで、自分の力として身につけることができるようになっています。探究でゆるキャラをつくったときも、他チームのやり方や工夫していることは、どんどん試して取り入れました。同じチームの3人では考えがまとまらず、作業が滞ってしまうこともあります。そういう時は、ふらっと別のチームに話を聴きにいったり、いいとこ取りをしたりしていましたね(笑)。いま思い返してみると、僕自身が大切にしている考えや言葉は、外からインプットすることで自分のものにしていることが多いかもしれません。
探究の時間の捉え方も、少しずつ変化しています。例えばリフレクション。おそらく最初の頃は、みんなが面倒に感じていたと思うんです。もちろん僕もその一人でした。でも今ではもっとも大事な工程だと感じています。なぜなら振り返ることでしか「何が良かったのか」「何が悪かったのか」の原因を追求することはできないから。どんなことでも成功や失敗は行動の結果です。「成功したからOK」とか「失敗したからダメ」と結果だけを見て終わらせるのではなく、なぜそうなったのかを突き詰める過程にこそ、学ぶことはたくさんあると思います。たとえば自分の取り組みがうまくいかない時、知識や技術が足りないことが原因の時もありますが、「今日はなんだか気分が乗らない」という感情的な部分が影響することもありますよね。それこそ家を出るときに母と喧嘩をしたことが原因かもしれない。そこで「だから仕方ない」と思わず「なぜ喧嘩をしたのか」を突き詰める。そうすれば「前日に渡すべき書類を忘れてしまったから」だと分かります。そうやって結果のみを見るのではなく、それを引き起こした要因までを追求できれば、今後は「忘れずに書類を渡そう!」と行動に移せて、結果的にもっとハッピーに過ごせる時間が増えるじゃないですか。成功を習慣化させるためにも、探究の時間に限らず、振り返りの時間は大切にしたいですね。