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授業で本格的なゲーム制作に挑戦!
自分で作ったものが、動いているという感動。
僕の将来の夢は、ゲームづくりに携わること。その実現のために、昨年、自分の意志で『プログラムキャンプ』という短期間で集中的にプログラミングの基礎を学べる講座に通いました。そして、1年生の探究の授業で、ついに本格的なゲーム制作の経験をすることとなります。僕はキャンプでの経験を活かすために、プログラミングを担当。授業の時間内だけでなく、家でも時間を費やし、約半年をかけて完成にいたります。僕たちのチームがつくったのは、いわゆるシューティング系。インベーダーゲームのようなものです。自分でプログラムを組んだものが、パソコンの中で動いているのを見たときは、すごくテンションが上がりましたね。
ゲーム制作を進める上で、とうぜん参考にするためのテキストがあったのですが、やはりその通りにやっても上手く動作しないことがあります。そういったときには、他のチームにいる、プログラミングに関するある程度の知識や経験を持った生徒に相談しました。すると、自分ひとりでは1時間ちかく悩んでも答えが出てこなかったのに、たった5分で解決したんです。もともと僕は、人とコミュニケーションをとるのが得意な方ではありません。それもあって、これまでは勉強もその他のことも、ひとりでやることが多かったんです。でも、探究でのグループワークを通して、人を頼ることの大切さを学びました。授業の一環として、なかば強制的にチームで取り組んだことが、いろいろな発見につながっていると思います。
誰かと力を合わせれば5分で解決。
チームでの取り組みが、
いろいろな発見につながっている。
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自分の得意な部分を理解して、
チームの中でこそ、本領を発揮する。
僕が授業を受ける中で意識していること。それは、物事をできる限り分解して、その成り立ちから考えるということです。例えば、数学の公式を覚える際にも、それを無機的な文字列として暗記するのではなく、「この公式が、どのように成立したのか」ということを、自分の中で納得できるまで理解を深めます。そうすることで、仮にその公式を忘れたとしても、テスト中に公式自体を生み出すことができる。その結果として、正解にたどり着けるようになりました。つまり僕は、一つの事象を、いろいろな角度から多面的に捉えることが得意なんです。やはり10人いれば10通りの意見があるし、同じ事実でも、その人の立場や考え方によって、見え方は変わります。だからこそ「これを自分以外の誰かが見たら、どう思うか」という観点を常に意識していますね。
実はそういう考え方に至ったきっかけも、ゲームです。世の中には、未だにゲームに熱中することに対して否定的な意見を持つ人もいますよね? でもたくさんのゲームをしてきた中で僕が感じたのは、例えば小説や音楽、映画と同じような文化的な価値がそこにあるということ。例えば、ゲームのエンディングで、映画と同じ感動を覚えることもあります。だから、「ゲームは時間の無駄」と排除するのは絶対に間違っている。僕は将来、ゲームを作る側になって、より多くの人にゲームの素晴らしさを伝えたいですね。
今の僕は、ゼロの状態から何か生み出すのが苦手。その代わり、すでにアイデアの土台ができている状態から、その実現に向けて行動をすることは、得意だと思います。それを知っている友人が僕を評して言ったのが「酸素のような存在」ということ。それだけでは発火しませんが、炎を燃やし続けることができるのが酸素です。それに、単体だと毒になってしまうものなので、他のチームメンバーという自分以外の要素があってはじめて役立つことができるという点も、似ていると言われました。自分のチカラでやりきるのも大事だと思いますが、探求の授業でやったように、1つのチームで成し遂げることのほうが、これからの人生では多いと思います。そういった時にこそ、自分は本領を発揮できるんだと実感できましたね。