Theme1
自ら考えて、積極的に行動。
「対話」が距離を縮める経験も。
高校時代を思い返すと、はじめは探究という授業の必要性が分かっていませんでした。違うクラスの人たちと同じチームになったプロジェクトでは、作業がうまく進まず険悪なムードになったこともよく覚えています。あの時は順調に進んでいるチームを見て羨ましく感じましたね。そんな中、3年生になった時に気づいたことがあります。それはチームでひとつのプロジェクトを進めるためには「全員に役割が必要である」ということです。やるべきことが明確になれば、個々に責任が生まれ「チームに貢献したい」という気持ちも芽生えます。また受け身で取り組むのではなく、自ら考えて行動することで、より強い達成感を味わえることも知ることができましたね。
高校に入学するまでの私は、周りの目を気にするタイプで、人と関わることをできるだけ避けて生きてきたと思います。しかし探究の授業で行った『自分の価値観を相手に伝える』というプログラムで、その意識に変化が訪れます。そこでペアになったのは、一度も話したことのないクラスメイト。はじめはお互いにあまり乗り気ではありませんでした。ただいざ話してみると思いがけない共通点があることを知ります。これまで接点のなかった私たちの距離を「対話」が縮めてくれる。そんな経験をして、そこから他者と言葉を交わす大切さと楽しさを知り、今ではいろんな人とコミュニケーションをとることが好きになりました。探究で得た感覚が、私の可能性を広げてくれましたね。
探究で得た感覚が、
私の可能性を
広げてくれた。
Theme2
今の自分を支えるかつての経験。
やりたいことを探して、様々に活動中。
私は高校に入学した時から、すでに大学受験を意識していました。その理由は、高校受験で第一志望の学校に行けなかったから。それがとても悔しかったので、大学は絶対に自分が希望するところに行くことを目標に勉強に励みました。結果的に現在、近畿大学の経営学部に在籍しています。実は今の大学も第一志望ではありません。しかし参加したセミナーで『自分がいいと感じる企業に入るために必要なのは、有名な大学に通っているかではなく、あなた自身がどんな行動をするか』という言葉を聞き、この学校で頑張りたいと思えるようになりました。経営学部を選んだ理由は将来の選択肢を広げられると感じたから。私にはまだ夢や目標がありません。だから今は、社会の仕組みや人の動きなどを幅広く知りたいと考えて、それができる学部に進みました。大学生の間に本当にやりたいと思えることを見つけたいですね。
高校の頃から、大学に入ったらいろんなことを経験したいと考えていました。いま参加しているのは『食品ロス削減プロジェクト』。これは世界的に問題となっている食品ロスについて深く学んで、どうすれば改善できるかを追求し、実際に活動をしていくサークルです。具体的には月に1回、農家さんのお手伝いに行き、一緒に作業をさせてもらって、その中で規格外野菜をいただいて『子ども食堂』へ届けるという活動を行っています。先日は母校である追手門に来て、後輩となる高校生に向けて食品ロスに関する講義もさせてもらいました。在学中はあまり意識したことがなかったですが、今考えると追手門高校はグループワークが多かった印象があります。そのおかげもあり、人前で話をすることや、自分の思いを伝える力が養えました。そういった経験が、今の私を支えてくれている気がします。