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求められているのは結果。
探究の成果を証明するために。
私が教師を目指したきっかけは、通っていた高校の先生たちが楽しそうに仕事をしているように見えたから。それに加えて、大学生の時に塾講師のアルバイトを経験したことで、教えることの面白さややりがいを知り、自分なりに適性があると感じて教員免許を取得しました。その後2008年に新卒として追手門に赴任し、今年で14年目になります。現在は難関国公立への進学を目標とするSSコースの英語と、探究科や国際、ICT、さらに2022年度からスタートする創造コースなど、本校が展開する特色のある分野を取りまとめる『学習推進部』の部長として仕事をしています。
私が担当しているのは、受験に向けた英語と、探究科や創造コースでの取り組みに代表される数値化が難しい部分を追求する授業の両方。その中で感じる課題があります。それは例えば一部の保護者の方から聞かれる「すべての時間を受験のために使ってほしい」といった声。確かに探究の授業は、受験をゴールとした従来のカタチとはまったく過程が異なるものです。しかしそこには、生徒自身が本当に自分に合った夢を見つけることができて、その実現に向けて意欲的に学び始めるという考え方がベースにあります。それを理解してもらうためにも、私たちに求められているのは、探究的な学びと受験との相関関係を物語る結果に他なりません。つまり進学実績にも良い影響を与えたという事実です。それを証明し続けることで、偏差値だけを基準に学校を選ぶという流れを変えていきたいですね。
偏差値だけを基準にして、
学校を選ぶという流れを
変えていきたい。
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高校の先生だからこそ
できることを、追い求めて。
これまで長く受験対策を担当してきましたが、点数をとることだけを目的とした授業は1回もしたことがないように思えます。なぜなら我々はあくまで学校の先生であって、予備校の講師ではありません。だから授業の内容も、試験で1点でも多く点数をとるために生徒たちを追い込むものではなく、例えば社会の仕組みを分かりやすく解説したり、生徒と個別に面談をすることで悩みを解決したりと、彼ら・彼女たちのサポートや、何かしらの気づきを与えることに重きを置いてきました。そうすることで生徒たちが自分の夢を叶えるために前向きに勉強をするようになってもらえれば、学校にいる3年間の幸せ度合いも大きく変わりますよね。
私は追手門がさまざまな特色や他にはない強みを持った学校であることを、もっと多くの人に知ってもらいたいと考えています。例えばこの学校では、探究科の先進的な取り組みが注目されているだけでなく、スポーツコースや創造コースとなど独自性のある学び方を選択することもできます。それでいて偏差値的に見ても、決して低い位置にあるわけではありません。また他の私立を見てみると、0限目から8限目までを設けて、強制的に勉強する時間を増やす例もよく見られます。そんな中で本校では、教員の働き方改革を推進すると決めて、すべての教師が自分のために使える時間が増えることになりました。これからは先生一人ひとりの成長が必要な時代。空いた時間を自己研鑽やリフレッシュに充てるなどして、提供する教育の質を向上させ、より本質的な学び方を実現する場として認めてもらいたいですね。